ヘンリー・ダーガー少女たちの戦いの物語−夢の楽園　:　原美術館

1.アウトサイダー
アウトサイダーアートとして知られるヘンリー・ダーガーの展示が東京・品川の原美術館にて開催中で2007/7/16まで。

2.心の声？
少女たちの戦いを描いた作品。雑誌の切り絵や模写による構成。
ヘンリー・ダーガーがどのタイプのアウトサイダーであったのかは、私の知識ではわからないのだけれども、アウトサイダー独特の感覚が充満しているのは事実。
これって、どういう感覚なのだろうと、考えてみると、まずは、どこか、のぞき見の感覚に近いのではとも思う。自分が決して他者に公開しない部分、その部分を描いている絵には、興味と共感がわく。特に、アウトサイダーアートのどこか稚拙な表現には、フィルターのかかっていない感情がむき身で表れているようにも感じる。だから、ヘンリー・ダーガーの作品も、そこに絵が描かれている世界を味わうというよりも、そこにそのようなものをそのような手法で描いている、とその姿勢の部分に何かを感じるという要素はあると思う。

3.はかなさ、物珍しさ
そういった精神性というか、メタなところではなく、絵そのものに対する感覚はどうだろうか。そこには、まず、既存絵画から完全に隔絶した、画面構成・画法が目をひいて、そこには、物珍しさと同時に、どこかはかなさというのも感じる。どこかの誰かが否定してしまえば、それで、無価値なものになる、いや、依然として無価値かもしれない、だけれども。いや、違う。無価値云々とは関係なく、何か画面全体からはかなさが、感じられた、私には。山下清の絵を生で初めて見たときの感覚もこれに近しいものだった。
いろいろなタイプのアートがあって、なんか面白い。

関連リンク：
dLINKbRING.Art.原美術館
 Hara Museum Web
dLINKbRING.Labo.dicmulsearch.ヘンリー・ダーガー
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