やなぎみわ at 原美術館 鑑賞記

原美術館で開催中のやなぎみわ氏の展覧会行ってきました。
こういうと何ですが、予想を遙かに上回るいいものでした。
童話シリーズの作品などを見ていて、中南米的な様子と寓話的な様子から、
作家ガルシア・マルケスに代表されるマジック・リアリズム的な
感覚を強く感じていたのですが、それが実のところ、この展覧会のタイトルである
「無垢な老女と無慈悲な少女の信じられない物語」自体からしガルシア・マルケスからの発想だったのですね。
という意味でもやはり、非常に成功しているし、時としてこのような在る人物からのインスパイアを受けて
という作品はしばしば作品負けすることが多いのですが、今回の作品の場合は、
作品が勝ちも負けもしない、違う次元で同レベルに達しているという理想的な状態になっているという印象でした。
何よりも、作品が作品として非常に力を持っていて、意味がはっきりとわかるわけではないのですが、
説明を求めようとは思わない、その作品の印象だけで十分に存在感のあるいい作品群でした。
2005年11月6日までやっているみたいですので、是非とも足を運んではいかがでしょうか。

原美術館
やなぎみわ
ガルシア・マルケス(AMAZON)