Pain of Salvation "BE;LiveDVD" レビュー

スウェーデンプログレメタルバンドPain of Salvation”BE;Live DVD & CD”入手しました。
はっきり言って、強烈です、様々な意味で。
まず、作品概略から。一応ライブアルバムですが、いわゆるライブアルバムとは趣が異なるもので、”BE”の世界をより具体的に映像的に、もしくは演劇的に表現した作品と捉えるべきだと思います。ですので、ライブ特有のインプロヴァイゼーションだとか、掛け合い、ソロの応酬といった要素は全くありません。また、映像のほうも演奏を楽しめるようなカメラワークではなくて、やはり、世界観を的確に表現するためのカメラワークという感じ、また、ライブ映像のみではなく、かなり多くの映像も挟み込まれている。つまり、単なるライブ作品というよりも”BE”の映像版作品として捉えるべきものだと思います。
 さて、前段が長くなりましたが、内容。まず、バンド構成はPoSのメンバーに加え9人の管弦楽団が加わっている。この管弦楽団含み演奏はいうこと無しの完璧さ、そして、見事にバンドとこの管弦楽団音が混ざり合っていて、違和感などかけらもない。強いていうなら、前述の通り、ライブ的な引間栗の演出がないところがすこし残念。そして、何よりも強烈なのは 中心人物の Daniel Gildenlow の入れ込みよう。挟み込まれる映像作品の方でも俳優として活動しているし、ライブステージの方では、様々な登場人物を演じながら、さらに、変幻自在の声質を使って、様々な歌唱で表現しつくしている。その一方で、ギターも弾きまくっているのだからすごい。終盤ではステージに水までも登場して水浸しになりながら歌いギターを弾くDaniel Gildenlow はもう圧巻。これは、かなりヤバイ、すさまじい映像作品である。これらの演出によって、スタディオアルバムよりも数段に魅力を増している。いや、書き出すと止まらない、それに、興奮が過ぎて文章がうまく収まらなくなっているので、このへんで止めておくことにしますが、兎に角すごい。そして、なんだかヤバイ。


Pain of Salvation

Pain of Salvation

Pain of Salvation (AMAZON)