Pain of Salvation の Road Salt One はなかなか衝撃的
スウェーデン
スウェーデンの誇る、硬派プログレメタラー Pain of Salvation の2010年新作、Road Salt One がリリースされたので、早速聴いてみた。ちなみに、これは、続き物らしくて、Road Salt Two が2010年後半にリリースされる予定になっている。衝撃的
先行EPである、Linoleum での既にその片鱗を見せていたのだけれども、この新作アルバム、衝撃的なサウンドに満ちている。それは、彼らの今までのサウンドの延長線上にあるのではなくて、一気に飛躍したという印象のあるサウンド。ロック色が強くなって、プログレメタルという印象からは少し離れた音。これは、大いなるチャレンジとも言える展開であるのだけれども、これは、人によっては受け入れがたいそれであるのかもしれない。それほどの衝撃的なサウンドの変化をこの新作アルバムで見せつけている。さらには、風貌もちょっと変化していて、例えば、以下のライブの様子なんか、穴あきジーパンに白のタンクトップって。
冒頭から
Special Edition だと、冒頭に1曲ボーナスソングがあってとあと2曲が拡張版になっている。全体のコンセプトを考えると、この Special Edition の方をやはり聴きたいところ。で、そのSpecial Edition だと、その冒頭のボーナスソングがイントロダクションのような曲になっていて、その曲からして、今までの PoS のイメージからして衝撃的なサウンドで、多重コーラスから始まるそれ。
そして、そこからが、バンド史上前代未聞サウンドのオンパレードな新しき世界が始まります。
コンセプト
で、毎度のこと、難解なコンセプトを掲げる PoS というのか、Daniel Gildenlow なのだけれども、今回もなかなか容易には理解出来ないそれ。今回は、恐らく禁断の愛というのがテーマになっているコンセプトアルバム。いままでの作品は、個人的な精神的危機を起点に、全人類的なテーマを扱うような展開なイメージだったけれども、今回の作品では、そこまでの飛躍はなくて、あくまで個人の感情のみに焦点をあてていて、どちらかというとひとつの物語を描ききっているという作品。というか、これまだ、One だから、Two ではどうなるのかはわからないのだけれども。サウンド
で、再びそのサウンドの方ですが、クレジットをみていると、Daniel Gildenlow のプロジェクト色が強くなっているのではという印象もする。また、ベースがアキ席になっていて、一部 Jonas Reingold が参加しているのと、あとは、Daniel が演奏している。冒頭から衝撃的なコーラスで始まって、そこから、ロック色が強くて、今までの様式美的なというか技巧的に凝ったメタルサウンドは捨てて、よりシンプルにと言うのか、ストレートに展開するロックサウンドへと変貌。さらに、それだけではなくて、より多くの音楽スタイルを取り入れてきていて、とてもリリカルに情感豊かに歌い上げるようなサウンドから、語りのようなサウンドから、カントリー風なサウンドから、ワルツ調の曲まで、さらにこのワルツが結構崩れていくのでこれがまた面白かったりもする。さらには、オルゴールのような音を背景にかすれそうな裏声で歌うスローバラッドとか。メロディーには確かに、今までの彼らのサウンドの片鱗を感じることは出来るのだけれども、領域を大きく突破したという印象の強い曲が並ぶ。
エモーショナル
そんな飛躍の結果として、とても、エモーショナルなアルバムになっている。その感情を直接的に表現するためとしての、ストレートなロックサウンドの活用であったりとか、情感たっぷりのバラッドとかを活用しているようにも思う。今までのアルバムでは、その感情の発露を外面へ、世の中の矛盾へと向けて力強く表現していた印象だけれども、この作品は、内面のその感情をそのまま表現しているとも言えると思う。
ついてこれるのか?
彼らのサイトなんかでのこのアルバムに対する表現においても、”この飛躍についてこれるか”的なコメントが書かれていたりもしていて、正にその通り。このアルバムを好むことが出来るかどうかは、それぞれの音楽的趣味にもよるとことがあるだろうので、あくまでプログレメタルなサウンドが好きだったという人には、もう一つ面白く無いアルバムかもしれない。一方で、彼らの表現力も好むような方にとっては、あたらな彼らの姿に興奮を覚える事間違い無いと思う。関連リンク:
walk with mePain of Salvation - MySpace
dLINKbRING.Music.Pain of Salvation
関連サーチ:
Pain of Salvation(AMAZON.co.jp)Pain of Salvation(Google)
Pain of Salvation(Technorati.com)
Pain of Salvation(flickr)
Pain of Salvation(del.icio.us)
Pain of Salvation(Last.fm)
Pain of Salvation(YouTube)
Powered BY AmazoRogi