ドイツだけど、直球派なプログレメタルバンド Sieges Even の新作
1.ドイツ
ドイツのバンドというと、あまりにもひねりが効きすぎて、なかなか常人ではついて行けない世界を構築していまうバンドが多いですが、今回紹介するドイツ出身のプログレメタルバンド Sieges Even はそういった感じのバンドではなくて、比較的オーソドックスなプログレメタルをセンスのいいメロディーと適度なテクニカルさで表現するバンド。
そんなバンドの2007年新作、"Paramount" を紹介する。
2.その前にバンドについて
まず、バンドの歴史についてだけれども、どうも結構ややこしい歴史を持つバンドらしい。
詳しくは、彼らのサイトを参照するのがいいと思うけれど、簡単にまとめると、結成は1986年にまで遡る。1988年にはアルバムデビューを果たす。も、その後バンドメンバーの入れ替わりが激しく起こり、別名バンドとして活動していた時代もあるようで、この時期には、ex. ANGRA のAndrè Matos がボーカリストを取っていた時代もある。で、その後2004年ぐらいに、再び今のメンバーに落ち着いて、再始動という感じ。で、この"Paramount"は、再始動2作目に当たる。
3.Paramount
3.1サウンド
で、このアルバム Paramount がこれがすばらしい。プログレハードとプログレメタルの間にあるという感じのサウンドで、決してスピードやパワーで押すタイプのバンドではなくて、メタルベースのサウンドを聴かせるというタイプ。なので、ミドルテンポを多用する感じ。また、随所に変拍子だとか、リズムチェンジを入れたり、メロディーラインとボーカルラインを微妙にずらしたりしながら、全体のサウンドにメリハリと変化を加えていて、その違和感がとても心地よい。
3.2ボーカル
さらにいいのが、メロディーラインで、非常に美しいメロディーラインを持っていて、その美しいメロディーラインを美しいコーラスワークで表現するので、先述の微妙にずれたリズム感覚の後に続く美しいボーカルラインが、さらに、全体の雰囲気を引き締める。
時に、そのボーカルラインは、80年代ポップロックを思わせるほどの物。
このたたみ込みは、いい。メタル版ASIAとかいうと、ちょっと微妙な表現になってしまうけれど、そんな印象もする。
このメロディアスな、ボーカルラインが彼らの最大の武器だと思う。
4.コーラスワークを好む人たちへ
ということで、少しひねりの効いたリズム展開とコーラスワークを好む人にはうってつけのバンドだと思う。
なかなか、すばらしい。
関連リンク：
Sieges Even - The Official Website v 7.0
MySpace.com - Sieges Even - Munchen
関連サーチ：
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