『NOMI SONG』鑑賞記

New Wave 時代のロッカー主要人物の一人 クラウス ノミのドキュメンタリー映画「NOMI SONG」をみてきました。
近頃の音楽関連ドキュメンタリー「テルミン」 「MOOG」と似たような作りで、関係者の証言をベースに過去の映像を利用してそれらを編集した内容。
とりとめのない印象が若干残る編集であり、映画としてはあまり面白味には欠けるが、こういう人物がいて、このようなことが起こっていたという記録としては貴重であり、興味深いものであった。
しかし、いつも思うのだが、70年代、80年代のミュージシャンの悲しい実態にはいらだちすら感じる。
ここ最近、デジタルコピーの問題であれほど大騒ぎして必死に権利(金銭)を死守しようとしている音楽会社であるが、かつて70年代、80年代では、むしろミュージシャンの権利を踏みにじって悪徳商法に近いような契約を結ばせ、暴利をむさぼっていた音楽会社の人々がここにきて今度は自分たちの権利を守ろうとする姿というのは、どうにも腹立たしい。権利を踏みにじって金儲けをして、今度は権利を死守して金儲けをしようとする。文化が商業にさらされると・・・・・。音楽会社にはそういった悪い面ばかりではないのだが、しかしというところ。