ダムタイプ S/N のトークイベントを聴く



ダムタイプ

マルチメディアアート集団である、ダムタイプの作品の一つ”S/N”がICCにてビデオとして上映されているのだけれども、そんなこともあって、当時この作品の制作とパフォーマンスに関わった人たちのトークイベントがあったので行ってみた。


HIV

この作品の背景にあるのは、ダムタイプのメンバーの一人であった古橋悌二さんがHIVに感染していたと言うこと。それが、直接作品に影響しているのか、その事実が何処まで作品に介入したのかを含めて、当時のメンバーから様々な言葉が並べられた。


正直に言うと

私自身は、ダムタイプという存在は知っているとはいうものの、パフォーマンス系の作品に対する鑑賞力が乏しくて、それをどう鑑賞すべきなのかさえもよくわからないレベル。
という観点からして、思ったことは、いくつかのことがスゴイタイミングで合流したというのがあったのではと。ダムタイプのそれまでの活動による蓄積、それから、HIVという個人的な問題、そして、そのHIVを取り巻く社会的な問題。それから、アートという存在の意義に対する問題提議だとか。そのあたりのことも含めて、S/Nって他の作品とは少し毛色の違う存在になってしまう存在なのかもしれないと思った。


方法論を超えたところ

こう、どんなものでも、方法論の蓄積のステージがあって、そこに物事が完成度を高めていく必要性があるのだと思う。だけれども、伝説的なすごいものや、論理的であるにもかかわらずそれ以上に感情に訴えてくる物って、その蓄積された方法論の上に、それをどこか否定してしまうほどの圧倒的な個人的な感情が、ある種の客観性を限界的に保持したままに、乗っかったときに生まれる気がする。これは、私の勝手な解釈もあるのだけれども、ドストエフスキーの白痴だとか、ヘッセのガラス玉演戯だとかもそんな印象があって、文学作品の完成度で言えば、他の作品になりそうなのだけれども、個人的な情熱がその完成度を引き裂いてにじみ出てきている感じで言うと、他の作品を圧倒している気がしている。
で、このS/Nって、そんな感覚に近いのかななんて思いました。


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dLINKbRING.Labo.dicmulsearch.ダムタイプ
dumb type website
SEUNZE.com -> dzd12061 -> ICC ONLINE | 特別上映 ダムタイプ《S/N》 -> 詳細情報
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