ICC閉鎖?その3

さて、ICC閉鎖閉鎖について考える第3弾です。
その前にすこし思うこと。
青山ブックセンターが閉店になったときに比べると、
ICC閉鎖については世間一般への露出度は低いという印象がありますね。
それはさておき、今回は、そのほかの美術館の動きなどについて
少しふれながらいろいろと考えてみます。
このところ、私自身が感じているのは、地方の美術館
(こういう表現方は不適切な面が在るかもしれませんがわかりやすさのためです。ご了承を。)
に元気さを感じるものがいくつかあるという現実です。
私自身がその元気さを感じるところをいくつかあげると、
熊本市現代美術館
  ・・・2005年8月29日現在で宮島達男氏の展覧会を実施中。
    そのほかにも、市民美術展を実施など、現代美術や建築に
    関するおもしろイベントが多く、市民との接触も積極的な印象。
金沢21世紀美術館
  ・・・マシュー・バーニー:拘束のドローイング展をこの間まで実施。
     eat-kanazawaというエレクトリックアート発信事業にも関与
山口情報芸術センター
  ・・・メディアやテクノロジーといったキーワードをベースにした展覧会を多数実施。
    ICCに近しい内容を感じるものも多い。
と、とりあえずここでは3カ所の美術館をあげてみた。
実際、日本中ありとあらゆるところに美術館が在るのも事実だし、
その一方で私の知識はああ利にも乏しすぎるので、
上記よりもっと面白いことをやっているところが他にも在るかもしれないのもまた事実である。
さて、これらの美術館が実際やっていることが、(少なくとも私の印象では)面白く、先鋭的
であることは展覧会の実施状況などでわかるのだが、私自身がよく思うのは、
これらの美術館の運営はどのようになっているのかという疑問である。
現代美術はとかく人が入らない。東京でさえ、東京都現代美術館の例のとおり、
人が入らない。それが地方となるとさらに・・・なのではと思うのだが。
地方の方が税金を投入しやすいという訳でもないだろうし。
というところで、このあたりの運営事例というのはいろいろと今後の
現代美術館の運営のしかたの参考になるのではないだろうかというのが私の印象。
ちなみに、熊本市現代美術館は一度ワークショップにも行ったことがあり、
そこで、館長の話も聞けたのだが、やはり、館長の意識の高さが、あの美術館を
支えているという側面はかなり強いというのを感じた。
まぁ、ここで、これらの美術館の運営状況を数字で出して、インタービューなどを
交えながら議論するとかなりいい記事になるのだろうが、
残念ながらそこまでは今のところ私には不可能である。
ということで実に中途半端な議論に終わってしまい、我ながら情けない。