Neal Morse Band の新作は、現代プログレど真ん中
Neal Morse
現代プログレを語るうえでかかすことのできない存在、Neal Morse。Spock's Beard 脱退後も、勢力的に活動を行っている。とくに、Mike Portnoy との活動が多く、Transatlantic もそうであるが、ソロ名義でもそう。そして、今回は、The Neal Morse Band という名義のもと、Mike Portnoy も参加した新作、The Grand Experiment がリリースされたので聞いてみた。準備なく
今回の作品は、事前の準備をすることなく、いつもの Neal Morse と活動している面々が集まって、そこから曲作りから録音を行ったというアルバム。まぁ、とはいえ、そんなことは言われてみないとわからないような作品を作ってしまうのが、この人のすごさ。作品は、5曲から構成されているが、1曲目が10分で、最後の曲が25分強という構築美のある作品。その間に、3曲のコンパクトな曲がはさまれるという感じ。
コーラスから
重厚なコーラスから、始まって、そのサウンドの時点で、なんとうか、準備なしで、インスト的に作ったという要素ではなくて、完全に構築された作品という印象しか受けないそれ。それは、そこから全編にわたって変わることなく、美しいコーラスワークから、ポップなメロディーやアップテンポで軽快な曲など、Neal の作る曲の楽しさが存分に詰まっている。アンサンブル
そして、もちろんそれだけではなくて、アンサンブルやソロ演奏もまた、存分に楽しめる。高速なアンサンブルだけではなくて、ジャジーな味わいを感じることのできるアンサンブルもあるし、聴きごたえ十分で、しかも、パターンが多いので飽きることもない。大作
そして、最後に大作がやってくる。これが、また、当然ながら素晴らしい。思わせぶりで、壮大なオープニングに始まり、高速で小気味いい Portnoy のドラミングが軽快に展開する上を細かいフレーズでサウンドを刻む各メンバーの演奏がとっても、ここちいい。そうやって、存分にインストを聞かせておいての、Neal のボーカルパートの美しさへと。
このいかにも、プログレという展開をしかし、焼き増し感まったくなく、まったく新しい魅力としてしっかりと聴かせてくれるあたりは、もう感服するしかない。
絶品プログレ
ということで、まさに、現代プログレのど真ん中を突き抜いた快作。さまざまなスタイルのプログレがあるけれども、やはり、こう王道を王道としてしっかりとそして、色あせることのなく提示されると、これだよね、やっぱりプログレはと、思わないでいられない。全プログレファンにお勧めしたい作品です。
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