ハンガリーの After Crying による超久々の Creatura を聴いた



After Crying

After Crying はハンガリー代表する現代プログレバンドで、クラシックの要素とジャズの要素をそのまんまロックと共存させたようなサウンドを展開するバンド。それらを敢えて溶け込ませず、それぞれの面白さを共存させているのが彼らのサウンドの特徴でもある。
また、ELPKing Crimson へのリスペクトも強く持っていて、それらの音楽要素を存分に感じさせる楽曲を作ったりもしている。


久々

そんな彼らも、1990年代から2000年初頭には活発に活動を行っていて、多くのアルバムをリリースしていた。とはいうものの、2003年の"Show"と題されたアルバムを最後に、発掘系ライブ音源や映像のリリースはあったものの、バンドとしての生の活動はほぼ行っていないようであった。
ところが、2011年の終わりになって、突然のように、彼の新作 "Creatura" がリリースされたことを知ったのです。


Creatura

ということで、早速入手してみて聴いてみました。創造物とでも訳すべきなのだろうか、このタイトルですが、内容は、"West"、"North"、"East"そして、"South" の四つのタイトルからなる作品。コンセプトアルバムと呼んでもいいのかもしれない。


多様な

そして、この新作でも彼ららしい、多様なサウンドを展開している。まずは、壮大なオーケストレーションからの幕開け。その後は、ムーディーな歌謡曲のような歌ものサウンドから、リリカルなピアノが印象的な楽曲、土着な要素を感じさせる表題曲 "Creatura"、壮大なオーケストレーションによる力強い楽曲、弦楽系の室内楽を思わせるストリングスの軽快なサウンド、ジャズ的な余裕を持たせた展開、などなどととにかく様々な音楽要素を高い次元で表現し尽くしている。
このあたりはさすが。


美しきサウンド

ということで、ちょっとインターバルがあったので、どんなことになっているだろうかと思いましたが、なかなかのいい作品です。
シンフォニックの要素をそのまま導入した彼らの作風は独特の良さがありますね。


関連リンク
Official AFTER CRYING site