先進的フォーク Fleet Foxes の新作もまた美しく



Fleet Foxes

Fleet Foxes はアメリカのバンドで、サウンドは完全なフォークなのだけれども、なんというのか、ポストロック的な味付けがあるせいなのか、懐かしさと先鋭さの両方を感じる不思議なサウンドを構築するバンド。そのセルフタイトルなデビューアルバムが各方面で衝撃的に受け入れられていて、そんな噂を聞きつけて私も試しに聴いてみたら、そのサウンドにすっかり虜になってしまいました。





待望の

そんなこともあり、全世界待望のっていうと、まぁ、言い過ぎなのかもしれませんが、待望の2ndアルバムが、2011年にリリースされました。Helplessness Blues と題されたそれは、変にいじり回すようなことをせずに、前作のすばらしさをしっかりと受け継いだ作品となっております。


フォーク

このバンドの音楽的なジャンルをなんと呼ぶべきかだけれども、やはり、アメリカンフォークなんだろう。一瞬ただのフォークな気がする。だけれども、その次の瞬間には、何かただフォークとしては片付けきれない独特な味わいが含まれた音楽であることに気づかされる。ただ、それをなんと表現すればいいのかよくわからない。Simon & Garfunkel のように感じる瞬間もあるけれども、それよりも、もっと重厚なコーラスワークを使う。全体的には、とても柔らかな雰囲気が漂っていて、のどかな田園風景を感じさせる。だけれども、なんか、先鋭的なものも感じる。ちょっとしたリズムの配置の仕方だとか、コーラスワークの作り方だとかに。ニューヨークのど真ん中にある田園風景とでも言うのか。


入り込む

そして、このサウンドは、とっても入り込んでくるんです。このフォークサウンドが、シンパシーを呼び起こしやすいそれであるのだろうか。牧歌的なボーカルに、教会的なコーラスが重なる。それを、フォークギターを中心にサウンド構築している。だけれども、そういった緩やかさだけではなくて、フォークギターによるアンサンブルなどは、細かいフレーズをたたみかけて、激しく弦をさばくような強さと細やかさを合わせたサウンドそのものの洗練されたかっこよさを感じさせるところもある。


面白い

やっぱり、このサウンドの面白さなんだろうなと。どこか懐かしげな親しみやすいサウンドを、しかし、その親しみやすさの裏で、重厚なコーラスで少しストレンジな味付けをしつつ、背後で構築しているサウンドそのもののリズムの作り方やアコギの重ね方なんかが、ただ者ではなくて、そのサウンドの面白さが親しみやすいメロディーときれいに溶け込み合っているので、結果として、ただ者ではないレベルのサウンドになっているのだろうと。


是非

ということで、フォークなんて聴かないって人も、たまにはこういうのもいいのではって思うので、是非とも多くの人に聴いていただきたい作品です。

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Helplessness Blues
発売元 : Sub Pop
発売日 : 2011-05-03 (1CD)
売上ランク : 280 位 (AMAZON.co.jp)
¥ 2,001 在庫あり。
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