Valravn のライブは、やっぱりすばらしかったです

Valravn

Valravn は、デンマークをベースとするトラッド系ロックバンド。フェロー諸島出身の女性ボーカリストを擁する5人組。2009年にリリースされた"Koder paa snor"が非常にすばらしく、新たなラディカルトラッドバンドの出現と興奮した覚えがある。

まさかの

そんなValravn がまさかの来日。というか、来日することには私は全く気づいていなかったのだけれども、どうやら、先述の"Koder paa snor"の日本盤がリリースされることになったことに伴うことみたい。さらに、その来日公演が、いわゆるロックバンドのライブにあるようなライブハウスではなくて、ケルティッククリスマスというイベントに参加する一つのバンドとしてのライブだったということで、その公演直前まで来日することに気づいていませんでした。

ケルティッククリスマス

そのケルティッククリスマスというイベントは、このValravnに加えて、LAU と Lunasa というバンドが出演。私は、Valravn が最も注目だったのだけれども、このイベントでは、Lunasa がとりで、Valravn は最も最初の出番という扱い。

すみだトリフォニーホール

ちなみに、会場は、すみだトリフォニーホール。新東京タワーが間近に見える会場で、いわゆるロック系のライブをやるホールとは違い、クラシックなコンサートを行うような会場。しかし、さすがにお金がかかった会場だけあって、音が尋常でなくいい。私の座席は3階席の最後部に近い場所だったけれども、まったくもって音は荒れることはなく、分離よく各楽器の音が聴き取れるというすばらしすぎるホール。

登場

そして、Valravn が登場。女性ボーカルに加えて、リズムセクションとして、主に肩からかけた大太鼓をたたくメンバーと、コンピュータによるリズムをつくるメンバーがそれぞれ一人いて、フロントに、ビオラやフルートなどを演奏するメンバー、ブズーキやハーディーガーディーを演奏するメンバーと5人編成。
コケティッシュな要素も持ちつつ力強い歌声を持つ女性ボーカルを特徴に、伝統的な楽器による音とマシーンによるリズムが見事に融和した独特のサウンドを奏で始める。ベースは、トラッドなのだけれども、大太鼓とマシンによるリズムにより作られるビートが非常に印象的で、トラッドとしてイメージする穏やかな牧歌的な雰囲気を迫力あるものに拡張している。

とにかくすばらしい

で、とにかくすばらしい演奏。女性ボーカルが、非常にうまくて迫力がある。しかも、その声がただうまいだけではない、印象に残る声質でとても心地よい声。それを、時に二本のフルートを同時演奏したり、大太鼓一つでドラムソロを演奏してしまうなど、バックの演奏人も見所満点。これは、アルバムで感じた、期待すべきラディカルトラッドバンドの登場という印象を、確信に変えてくれるほどのすばらしい演奏。見事に伝統の要素とテクノロジーを融合させたひと味違うサウンドを披露してくれた。
私の個人的な印象だけれども、正直言って Valravn のライブは、ああいった素敵なホールではなくて、ライブハウスで間近でスタンディングで聴きたかった。是非とも、次は単独来日してくれと、そう強く思った次第。演奏時間も45分程度しかなかったのも残念。

LAU

一応、時間的には、まだ余裕があったの、かねてより噂に聞いて気になっていた LAU のほうも見た。確かに、噂に違わぬすばらしい演奏。緊張感に満ちた演奏は、迫力満点。ギター、アコーディオン、フィドルの3人が3人とも演奏がうまい。ただ、バンドの音という意味では、やはり、私の趣味は、Valravn のほうの音ではありました。

退出

というところで、用事があったこともあり、あまり興味がなかったこともあり、ここで退出。Lunasa は見ませんでした。

で、Valravn

しかし、Valravn やっぱり良かった。直前でライブがあることに気がついて本当に良かった。そして、若干無理してでも行って本当に良かった。
Valravn がさらなる活躍を見せて、単独来日する日を待ち望みます。

Rogi073.Diary 2.0