ISIS と Baroness の轟音ライブを渋谷はO-Eastにて

ISIS & Baroness

Baroness がISISの前座と言うべきか、ふたバンドのジョイントライブと言うべきかはよくわからないのだけれども、ISIS と Baroness のライブを、渋谷は O-East にて体感してきた。2010年3月6日。

Baroness登場

定刻ぴったりに、まずは、Baroness が登場。ギター二人にベースとドラムの4人組。一応、プログレ・メタルにジャンル分けされたりもするバンド、Baroness。ただ、インテリジェントなテクニカルさをアピールするタイプではなくて、テクニカルでありながらも、破壊力抜群に男臭く展開するタイプのバンド。で、これが、ライブではさらに力強さを増していて、約45分のライブ演奏だったけれども、とてもすばらしいライブ。

ツイン

これなんというのか、ある意味、ツインリードでツインボーカルな感じ。演奏では、二人のギタリストが時にはユニゾン風にメロディーラインを奏でて、時には主旋律を受け渡しながらだし、一方ボーカルラインの方も、この二人が男臭く歌い、そして、時にデス声風に歌うのだけれどもで、これが、また結構頻繁に二人で同じパートを歌いつつ、最後はハモるという展開で、これがまた、思いの外決まっていてとてもかっこよかった。こんな男臭くて美しいハーモニーは初めて体感したというところ。
へヴィネスな演奏とちょっと垢抜けないメロディーがこれが絶妙なブレンドで、非常に印象に残るサウンドへと昇華されて見事に演奏されていた。で、とてもいいライブだった。ISIS の存在が霞むのではと思わせるほど（実際にはISISのライブも凄かったので・・・）。
Baroness　は、このライブに出演することを知ってから聞くようになったバンドなだけに強い思い入れがあったわけではないのだけれども、今回のこのすばらしいライブで一気に大ファンになった。今後も注目。

Blue Record
by Baroness

発売元 : Relapse

発売日 : 2009-10-13 (1CD)

売上ランク : 31820 位 (AMAZON.co.jp)

￥ 1,550 在庫あり。

ISIS登場

で、Baroness の熱気に充満する中、セットチェンジで約30分ほどのインターバルをおいて、ISIS 登場。
ISIS は、これまたジャンル分けがとても困難なバンドで、系統としては、TOOL なんかも想起させるとこともあるし、また、ちょっと系統が違うのだけれども、轟音の扱い方などは、MOGWAI にも近い気がする。まぁ、そんなこともあってか、ポスト・メタルなんかとも言われたりするらしい。

一気に

で、そんな ISIS。これが期待に違わぬ轟音で一気に会場が ISIS の空気に変わる。複雑な変拍子とリズムチェンジの中、しかし、激しいながらも、一糸乱れぬ演奏を展開。中心人物の Aaron Turner が、デス声とクリアボイスを使い分けながらのボーカルワークと、そして、ギター轟音演奏で、中央に君臨しながら、バンドの超絶感を演出している。

ヘッドバンギング

で、複雑な拍子ながらも寄せては返すような大きなリズムラインも持つので、基本的には、会場全体がゆったりとしたヘッドバンギング状態。そう、全体が速いテンポでノルと言うよりも、轟音の中に身をゆだねてゆったりとその中に漂う様なそんな感じ。体の奥底から盛り上げていくようなそんなライブ。
ホント、轟音が心地よいという感じ。とはいっても、まったりとしたというのとは違って、そういう大きなリズムラインの合間を細かいテクニカルな演奏が折り畳まれていて、例えば、手数の多いドラミングをはじめとして、音は細かく複雑に敷き詰められている。

予習不足

ISIS は実のところ、私自身はアルバムも全部はそろえていなかったり、聴き込みも不十分なところもあって、結構分からない曲も多くあったのだけれども、だけれども、それでも十分に楽しめたのは、やはり、この演奏のすばらしさと、サビで一気にクライマックスを迎えるというタイプのサウンドではなくて、アンサンブルの中にクライマックスを迎えるタイプなので、それほど曲が分かって無くても楽しめた。
とにかく、いい演奏のライブで、アンコールを含めて約1時間30分程度のライブは終了。

どちらも

ということで、どちらのバンドも非常にいいライブでとても良かった。
いやー、ホント音楽っていいですね。そして、これほど多様な音楽がしっかりと存在して、そして、来日公演までやってくれるって、しあわせです。
ただ、ライブ後はその轟音が故に、耳がしばらくキンキンしていたのですが、それもまた心地よいというような、そんなライブでした。

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