Rick Wakeman の伝説の名作をオーケストラとともに



Rick Wakeman

プログレ界のスーパーキーボディストの一人、Rick Wakeman は、YESのキーボディストとしての活動の他に、膨大な分量のソロアルバムを作成してもいて、まともには、追いかけることが出来ないのだけれども、特に、初期の数作品のソロのクオリティーは非常に高くて、再発も良くされている。


ヘンリー8世とその妻たち

その初期のソロ作品の中でも評価の高い作品の一つが、ヘンリー8世とその妻たち。その作品をオーケストラと合唱隊およびロックバンドでもって再現したライブが2009年に行われた。その模様を収録した作品 ”The six wives of henry Ⅷ Live at Humpton Court Palace” が、DVDとBlueRayとCDというフォーマットで発売されたので、残念ながら、BluRayの再生環境がない我が家なので、DVDを入手したので、ご紹介です。


キーボードに囲まれて

まずは、注目は当然、Rick Wakeman だけれども、マントを着ながら、多くのキーボードに囲まれての演奏。また、曲によっては、パイプオルガンも弾くという展開で、第満足げ。当然、キーボード群には、MOOGも含まれています。


大所帯

で、この Rick Wakeman を支えるのが、前述の通りにオーケストラにコーラス隊で、あとはロックバンド。ちなみに、ロックバンド側には、息子 Adam Wakeman もいます。
で、この全部で何人いるかわからないぐらいの大所帯で、盛大にサウンドを再現していくのですが、ここにまた趣向がこらせれていて、曲の合間合間に俳優が登場して、ストーリーの説明をするとそんな演出付き。まぁ、このおかげでストーリーを感じることが出来るのだけれども、純粋にライブを楽しもうとすると、ちょっと中途半端な間が出来てしまうという感じ。


演奏

で、演奏は、当然、Rick Wakeman 中心。だけれども、結構なお年であるにもかかわらず、腕前は健在で、複数のキーボードを手を伸ばしながら渡り歩いていくところはなかなかすばらしいし、演奏もほぼ完璧。しかも、それだけではなくて、パイプオルガンを演奏したり、グランドピアノを演奏したり、ショルダーキーボードを抱えて出てきたりで、やりたい放題。しかも、ショルダーキーボードは、なんとも、親子揃ってで、二人で前に出てきて引き倒すと、そんな展開。Rick Wakeman の夢が叶いました的な印象でもある。


でもすばらしい

とはいえ、やはり、すばらしい。アルバムとしてのヘンリー8世と6人の妻たちの出来映えも非常にいいことから、原曲がそもそも非常にいいので、それをせこく再現するのではなくて、ここまで大げさにやるってところが、原曲も大げさすぎるオーケストレーションがすばらしいという感じがあるので、それも相まってとてもいい。


Rick Wakeman の手癖

で、まぁ、よく言われるように、Rick Wakeman サウンドは、Rick Wakeman 手癖オンパレードなので、そのこてこてさがどうにも許せないという場合には、なんですが、ここまで大がかりな演奏もなかなか見ることができないので、Rick の作品がそれなりに好きなら結構楽しめる作品ではないかと思います。




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