秋にしみ入る Marillion のアンプラグド L=M

Marillion

知る人ぞ知るベテランバンド Marillion のアンプラグド作品 Less is More がリリースされたので聴いてみた。ちなみに、彼らのサイトでの販売が基本だけれども、ワールドディストリビュートもされているので、Amazon なんかでも買えます。

渋い楽曲

彼らの過去の作品から選曲された11曲（+隠しトラック1曲）をアコースティックアレンジして再収録してできあがったアルバム。
Marillion の楽曲は、ポップさを出したいい曲もあるけれども、やはり、彼らの最大の注目点は渋さがにじみ出しているような曲だと、私は思っていて、そんな渋さのある彼らの過去の作品からの渋い選曲で渋くアコースティック化されていて、なかなかすばらしい作品に仕上がっている。

選曲

選ばれている曲は、Hogarth 期にリリースされたアルバムからで、各アルバムから満遍なく選ばれているという印象。
アンプラグドに最適だと思われるものもある一方で、それを選ぶのかという意外な選曲まで。

面白い

で、例えば、The Space なんかは、原曲からして感動的な曲なのだけれども、それがアコースティックになるとさらにその感動度合いが深まるのは当然な帰結だし、一方で、ハードロックチューンである Hard as Love なんかは、ハードロックバンドのやるアコースティックバージョンの音にやはり近くてそれはそれで面白い。だけれども、やはり Marillion なんだって思わせるのは、Quarts や If my heart were a ball あたりのサウンド。原曲もかなりひねりの効いた楽曲なのだけれども、ここに収められたサウンドはまたとても面白い。アコースティックになったというだけでも、そのサウンドの変化は興味深いのだけれども、その編曲がまた凝っていてとても面白いサウンドに仕上がっている。ただアンプラグドというわけでないのがすばらしい。