リトビネンコ事件とロシア



映画

暗殺されたのではとされる元ロシアFSBのリトビネンコ氏の事件を中心に、ロシアやプーチン政権の影の部分を描くドキュメンタリー映画、"暗殺 リトビネンコ事件"を見てみた。渋谷のユーロスペースにて。


絡まりすぎて

勝手な思いこみで、リトビネンコ事件のみを扱って、その真相にせまるという内容と思っていたのだけれども、実際は、そうではなくて、リトビネンコ事件をきっかけとして、ロシアやチェチェン問題およびロシアのFSBのあたりの問題点に迫る内容。リトビネンコ氏の事件が必ずしも中心ではない。
そして、それらのいくつかの問題点が非常にわかりにくく入れ替わり立ち替わり主題に出てくるので、論点がどうも捉えにくいと感じた。唯一感じたのは、ロシアが依然として非常に混迷していて、若干恐怖政治的であろうということ。これも、何処までのレベルで捉えるべきなのかは、はっきりとしない。ある一部でそうであるのか、全般的にそうであるのか。
それから、ある意味それが正しい報道のしかたでもあるのだけれども、どれが事実であるのか、もしくは主張するポイントであるのかはっきりしない。あくまで中立という事なのかもしれないけれども。例えば、リトビネンコ事件は、本当に暗殺のなのだろうかという疑問が最後までついて回るし、そのほかのテロがチェチェン人によるのではなくて、FSBによる物という主張はどこまで信頼していいのかだとか。ここで描かれている様々な陰謀説が、どうやっても、噂にすぎないのか、限りなく真実に近いと捉えるべきなのかがわからない。
まぁ、こういったところで、何が真実かがよくわからない状態を作り出すのも、秘密警察がうまく立ち回っている所以というべきなのかもしれないし、あえて、偏らない描き方をしていると捉えるべきなのかもしれない。
いずれにせよ、絡まりすぎてよくわからないのは、描き方のせいなのか、それこそがロシアの現状なのかは不明。


良くもなく悪くもなく

映画という観点で見れば、良くもなく悪くもなくというところ。
今のロシアって、実際はどうなのっていうのは、ちょっと個人的にちゃんと調べ直さないとよくわからないという気がする。


関連リンク:
dLINKbRING.Labo.dicmulsearch.アレクサンドル・リトビネンコ
暗殺リトビネンコ事件―The Litvinenko case
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