Produced By Trevor Horn - Rogi073.Diary 2.0

1.チャールズ皇太子
敏腕プロデューサー、Trevor Horn の25周年を祝うライブDVDが、Produced by Trevor Horn。Trevor Horn プロデュースによる楽曲を歌うアーティストたちが次々と登場するイベント。ちなみに、チャリティーライブであり、その主催団体の関係から、チャールズ皇太子が見に来ている。

2.作品
2.1はじまりは
Trevor Hornのはじまりは、Buggles。ある年代の人ならきっと聴いた事のある”ラジオスターの悲劇”で爆発的なヒットをとばす。ベースを抱えたTrevor Hornがかつての仲間、Jeff Downs とともに、そして、壮大なバックバンドを従えて登場。この曲からライブが始まる。ちなみに、このライブ映像での新たな発見は、Trevor Hornがベーシストであったという事。結構弾きまくっていてうまい。
2.2間を挟んでイエス
続いてABCだとかいくつかのバンドを挟んで登場がYes。四大プログレバンドの一角でありながら、時代の変化もあり低迷期を迎えていた80年代に、突如として、"Lonely Heart" が爆発的ヒットとなった。このアルバムが、Trevor Horn プロデュース。ちなみに、一時期Trevor HornはYesのメンバーでもあった。このライブでは、きっと他では見る事の出来ない超変則構成Yesで登場。Trevor Rabin、Alan White、Jeff Downes、Chris Squire、Steve Howe、(Trevor Horn)。John Anderson がいないところが味噌で、だけれども、Trevor Rabin と Chris がボーカルをとる。となんだか、不思議な感じ。そして、何よりそこにひっそりと Lonely Heart 時は脱退していた Steve Howe が入っているのだから。そして、この編成で Lonely Heart。ますます不思議な感じだけれども、ある意味貴重。ちなみに、それまでの音楽性と全く異なるLonely Heart のヒットのおかげで、Yes を一発屋と思っている人々もきっと多い。
2.3ペットショップ
Bell&Sebastianを挟んで、Pet Shop Boys は日本でもよく知られたテクノポップデュオ。Buggles の分身ってな印象もある。Trevor Horn プロデュースのバンドは、あまりにも爆発的なヒットを生み出しすぎるせいで、一発屋の印象が強いバンドが多いけれど、彼らは比較的安定して活動している。
2.4お騒がせ
それから、実はこの人たちもTrevor Horn だったというのが、日本でもとてつもなく、様々な意味で話題を振りまいた、ロシアの女性デュオ、t.A.T.u。とりあえず、このライブではちゃんとステージを努めています。ちなみに、ビデオで登場して、彼女らを紹介するのは、邦題"恋はメキメキ"でスマッシュヒットをとばしたTom Jones。そう、この曲も Horn。
2.5シール
そして、SEAL はこちらも、比較的安定して活動しているSEALで、Hornとの仕事も長い。ステージングも安定している。だけれど、彼は多分日本での知名度は高くない。
2.6そしてトリは
Frankie Goes To Hollywood。多分バンド名よりも、某テレビ番組でも使われている曲、 "Relax" の方が有名かもしれない。このバンドも、爆発的ヒットを Horn プロデュースでとばしながらも、あまりにものヒットに押しつぶされるように、数少ない作品を出すのみで解散。このライブでは、17年ぶりに復活した。ただし、二人いたフロントマンの一人が不参加のため、急遽オーディションを実施しボーカルを採用。ちなみに、このオーディションの様子は、ドキュメンタリーとしてDVDで収録されている。
彼らの、"Relax" を締めにして、ライブが終了。

3.ヒットパレード
そうなのです、とてつもなくヒットパレード。共通するのは、適度な無機質感を伴うテクノポップサウンドで、かつ、オーケストレーションが効いていて、そして、コーラスパートが充実したサウンドが多いし、デュオ形式も数多い。そして、やたらと耳に残るサウンドなので、爆発的ヒットに繋がるのだろう。多分、Trevor Horn を知らなくても、そして、ここに登場するバンド名を知らなくても、多くの人はここで登場する曲は耳にした事があるに違いない。

4.ライブとしては
ライブとしては、ミニオーケストラがいて、バックバンド、バックコーラスも多く配されているので、音は重厚。ただし、バンド演奏のところもこのバックバンドが入ってくるので、あまり、バンド演奏を楽しむものではない。というか、企画の趣旨的に、これだけのメンツが集まったライブであるという事が重要なので、そもそも、演奏そのものを楽しむというより、楽曲や雰囲気を楽しむライブというところだろう。