Pain of Salvation : scarsick
1.Part2
Sweden の誇るプログレメタルバンド、Pain of Salvation の2007新作 scarsick を漸く入手。2000年にリリースされた、The Perfect Element Pt1 の続編で、長らく予告されていたもの。
2.深く重く濃い
常に深いテーマを扱い続ける Daniel Gildenlow がやはり、このアルバムでもその深さを追求している。ちょっとまだ歌詞を解読しきるほど聴けて（読めて）いないのだけれど、節々に感じる問題意識、人間、社会への視点は感服させられる。特に、この時代、どこかどうにもならない現実をどうにもならないものとしてそのまま受け入れて、別のところに見つかりそうな何かを求めることによって、目を背けてしまいがちだけれど、そうはせずに現実を追求している姿は、脱帽してしまう。
表層に流れて目を奪っていく現実と、水面下で常に流れている現実と。正義という意識。追い求めるという意識。この感覚は忘れたくないところ。
3.音
音は今までの方向性の延長で、プログレメタルで演奏とボーカルのうまさを見せつける。3曲目"cribcaged"、重い反復でメロディーがシンプルでスローなだけに迫ってくる名曲。4曲目"america"、5曲目"disco queen"はアップテンポなメロディーで今までの彼らには無い曲調で、ここにあえて挟んでくるところがアルバムとしての構成力を感じさせる。全体的にも完成度が高くて、音的にも内容的にも聴き込みがいがある。
関連リンク：
Enter the Kingdom of Loss
Machinah
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