Jonsi のライブに行きました、12月4日新木場Studio Coast



Jonsi

アイスランドのポストロックバンド、Sigur Ros の中心人物、Jonsi の完全なソロ作品としては初めての作品 Go をフォローするライブに行ってきました。私が行ったのは、12月4日の新木場です。
ちなみに、Jonsi は2010のサマソニで公演したのですが、私は、Dream Theater と若干時間帯がかぶっていたが故に、途中までしかみれなかったのでした。
なので、今回は、私にとっては、リベンジマッチでもある。


ソルドアウト

そのサマソニでのライブが話題だったせいなのか、12月4日は、あっという間に、ソルドアウト。追加された12月3日もまた、あっという間にソルドアウトと、すさまじい人気。実際、ライブ会場もすし詰めでした。


ライブ

来日にあわせるように、Go Live というDVDとCDがセットになった作品がリリースされていて、このDVDはかなり編集されていて、純粋なライブDVDではなくて、インタビューなども挟まれながらのライブ作品。今回のライブの全体の印象は、ほぼこのライブDVDのとおり。しかし、やはり、当然、生は違います。


至上の喜び

定刻を少し過ぎた頃に、会場が暗転するとメンバーが登場。すし詰めの観客のテンションが一気にあがる。そして、静かにギターをつま弾きながらJonsiが歌い始める。静かな始まり、ギターの擦過音や歌い出す前の息を吸い込む音も響き渡るような、音数の少ない静寂な曲が始まる。独特のハイトーンを持つ Jonsi のその歌声が映える。静かな歌唱から、高音を力強く伸ばすパートに入ると、体に鳥肌が立つのを感じた。
ライブ会場の空気が、一気に Jonsi のその美しき世界に支配されていく。


映像

サマソニやライブDVDでもそうなのだけれども、自然の動植物を題材にした映像がステージの背面と、ステージの向かって左側の小さなモニタに映し出される。音楽の展開とシンクロしながら、林のうごめきや動物たちのうごめき、もしくは、雪や雨、時に炎が、その映像に変化を与える。それらの映像が、より、Jonsi の世界を引き立てられる。


リズミカルに

ライブ始まりしばらくは、比較的静かで厳かな雰囲気を持つサウンドを中心の展開。Jonsi を含めて5人による演奏なのだけれども、各メンバーが、ギター、ベース、キーボード、ビブラフォン、ドラム、パーカッションなどと移動しながら、Jonsi の歌声を支え、彩りを与え続ける。
そして、ライブ中盤あたりからは、Go do をトリガーにリズミカルな曲が展開し始める。その独特のリズムは、民族的なものを彷彿させるようなそれでもあり、お祭りや、お祝いのようなイメージを想起させるそれ。その展開は、内に秘め堪え忍ぶ冬から暖かな春への変化のようにも感じる。
このリズミカルな曲群も、本当に良くて、会場中が手拍子で埋まる。そして、そこには、内部からの感情の高まりが満ちているようでもあった。


そして

そして、一通りの盛り上がりを過ぎて終盤へ。静かな曲と激しさのある曲を交えながら、Jonsiの歌唱も、静かに歌い上げるだけではなくて、マイクを握りしめて、声を絞り出す様子が混じり始める。もちろん、あの独特な美しいハイトーンは変わらないのだけれども、か細さではなくて力強さを感じさせるそれに変化していく。


アンコール

徐々に、サウンドに混沌が増していき、そして、その中に美しき世界が極まり、本編は終わりを告げる。
会場を埋める拍手が鳴り止まぬ中、アンコールが始まる。再びリズミカルに盛り上がりを作り上げると、クライマックスへと向かう。静かなパートから、徐々に混沌度が再び増していく。Jonsi はステージを左右に動き回りながら、時に腕を突き上げる。ドラムが激しくリズムをたたき出しながら、高まっていき、そして、演奏が終わりを告げる。残響が響き渡るままにメンバーがステージを離れて、ステージが暗転。ライブ終了。


満場の拍手

満場の拍手に迎えられて、最後にメンバーがステージに戻ってくると、その観客と盛り上がりを共有しながら、一礼すると、メンバーが去っていった。


すばらしい

なんとも、なんというのか、すばらしかったとしか言葉が出ないのです。Sigur Rosサウンド世界とは大きくは違わなくて、肯定に満ちたメッセージを強く感じるサウンドSigur Ros との違いは、やはり、Jonsi のそのキャラクターの位置づけだろうか。Jonsi というキャラクターを最大限に生かして、映像も含めた一つの芸術作品のように仕上げられているのが、この Jonsi のソロのように感じた。
サウンドの構成は、キーボードの音使いや、ビブラフォン、パーカッションの入れ方などを中心にトラディショナルで、シンプルさが表に出ているのだけれども、音作りや、SEとして入っているのかキーボードで出しているのかわからなかったのだけれども、オーケストレーション的な音響や、クライマックスで使うボーカルサンプリングも使ったエフェクトなんかは、テクノロジーを使ってそのシンプルなサウンドにうまく味付けしている。それは映像もそうで、シンプルで手書き感のあるイラストによるアニメーションは、素朴だけれども、凝っている。このあたりにも、総合的な芸術作品のような印象を受けた。


洗い流す

まぁ、しかし、とにかく、美しいんです。なんか、自分の中にあるすべての邪なものが抜け落ちていく感じがした、この音楽に浸っていると。世の中きれい事ばかりではないけれども。しかし、肯定的なエネルギーというのは、確かにあるのだと思う。
それは、美しいJonsi のボーカルのみならず、そこにあるリズムや音響により産み出されるのだと思うのだけれども、体の内部から再び力がわき上がってくるようなそんな気分にさえさせてくれるサウンドでした。
久しぶりのライブでしたが、かなり堪能でした。じっくり、DVD見ながら反芻してます。


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