QUIDAM は、ポーランドのロックバンドの方で、ライブDVD Strong Together

QUIDAM

QUIDAMで検索してしまうと、どうしても、サーカスが引っかかってしまうのだけれども、今回紹介するのは、ポーランドのロックバンドで、そのライブ DVD Strong Together。
このバンド、1995年くらいから、活動しているので、すでにそこそこのキャリア。私は、そのデビューアルバムを持っているのだけれども、当時は、女性ボーカルを擁したバンドだった。ただ、時は過ぎて、私もあまり追いかけることが無くなっている間に、何度かのメンバーチェンジを経て、現在は、女性ボーカリストはいない。

ポーランド

そんな、QUIDAM の音楽性は、ポーランドのプログレサウンドを象徴するようなそれ。キャメル系の穏やかなサウンドをベースにテクニカルさを全面に押し出すのではなくて、テクニックを全体の音の雰囲気作りに費やすタイプのサウンド。なので、非常に落ち着いた美しい曲が多い。特に、メンバーにフルートをはじめとした管楽系をプレイヤーがいるので、そのあたりも、キャメル的な雰囲気とつながる。

演奏

さて作品のほうですが、最近のこのバンドのアルバムを追っていないので、このライブ DVD Strong Together の選曲の仕方が、どのような偏りなのかは、よくわからないが、デビューアルバムからの曲も納められた入りしているので、新作に偏っているわけではないのかもしれない。約2時間のライブ作品。
演奏全体をとおして感じるのは、非常にこなれたバンドであるということ。とにかく、演奏は堅実で、不安定さは微塵もない。確実にすばらしい音をたたき出してきます。
で、様々な種類の笛系楽器を操るメンバーが奏でる音に加えて、曲によっては、ゲストでバイオリニストが入り、時にサックス奏者が入るので、音はとても多彩で彩り豊か。通常のロックバンド構成では感じることのできない音の幅を持っています。

映像

基本的には、ライブのメンバーの演奏風景を納めた作品なのだけれども、曲によっては、アニメーションを使ったりしています。このアニメーションもちょっと雰囲気のあるそれで、寂莫としたサウンドとマッチして、とても印象深い。

カバー

で、さらには、若干カバー曲も納められていて、曲中に King Crimson の RED が挟み込まれたり、そして、最後は、Pink Floyd の Wish you were here をやったりしてます。特に、Wish you were here のカバーは結構絶品です。Pink Floyd にある、ちょっとしただるさの部分も含めて、雰囲気が出せていて、確かに、このバンドの持つ穏やかで間合いの絶妙な味わいにはこの曲はフィットする。

味わい

というところで、味わい深い現代のプログレサウンドを楽しみたいならば、このライブDVDはとてもいいと思います。演奏も的確で、しかも、独自の味わいのあるサウンドなので。例えば、最近の Marillion なんかのサウンドが好きなら、このタイプのサウンドもOKではと思います。
一方で、刺激的な演奏を期待するタイプには魅力はないと思います。

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