ノルウェーの幻想ポップ The Opium Cartel



Termo Record

さて、White Willow の Jacob Holm-Lupo のサイドプロジェクト的なバンド The Opium Cartel のデビューアルバムが少し前にリリースされていたのだけれども、漸くにして聴いた。
ちなみに、この作品は、その White Willow の Jacob Holm-Lupo と Wobbler の Lars Fredrik Frøislie によって、運営されているインディーズレーベルからのリリース。


構成

で、この作品、Jacob Holm-Lupo のソロに近くて、作品ごとに参加メンバーが違うみたいなのだけれども、詳しいクレジットが見あたらないため、各曲ごとの編成は不明。先述の Lars Fredrik Frøislie も参加している。


不思議なポップ

実のところ、White Willow も Wobbler もまたその関連作品も最近は聴いていないので、これらのバンドの音とこの作品の音の違いについては、語ることが出来ないのだけれども、恐らくそれらのバンドにあるであろう、プログレやメタル的な要素は、この作品には全くなくて、不思議なポップという感じ。サイケポップともまた違うそれで、Kscope から出ているいくつかのポスト=プログレ系のサウンドのほうに近い。


曲によって

曲によって、ボーカルが女声になったり男声になったり混声になったりするので、一口で表現しにくいのだけれども、方向性としては、Sigur Ros のような天上感のある至福で若干トラディショナルな宗教性を感じさせる音ではある。特に、女声ボーカルのコーラスが絡み合う Three Sleepers などは、とても美しい楽曲。逆に、それに続く、Honeybee はアップテンポでストレートだけれどもちょっと屈折したポップサウンド。これはこれで面白い音ではあると思う。


難しい判断

というような感じで、全編にわたって新鮮な感覚を味合わせてくれる作品には仕上がっている。それぞれの曲の出来も悪くなくて、絶賛してもいい気がするのだけれども、なんとなく、それぞれのサウンドが少しずつ引っかかるというのか、違和感が抜け切らなくて、心地よい感じにまで到達しない。一つは、先述のように、曲ごとの雰囲気の落差の大きさがあって、バリエーションを感じさせてくれるのはいいのだけれども、やはり、アルバム全体として感情を波にのせきれないというのか、曲ごとに気持ちを切り替えないといけないという用に私には感じられた。
なので、曲ごとには悪くないのだろうけれども、アルバム全体を通して聴くとどうも、なんだか違和感を感じ続けてしまうようなそんな作品に感じたので、評価をどうすべきかとても難しいところ。


変形ポップ

少し前にアップした ENGINEERS のそれともまた違う変形ポップなのだけれども、このあたりの変形ポップを好む向きには、結構楽しめる作品だと思います。




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発売元 : Termo
発売日 : 2009-05-04 (1CD)
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