さらに複雑さと変人さを増した Omar のソロアルバム

一足お先に

結局2009年のリリースになった、The Mars Volta のニューアルバムから、一足お先に、The Mars Volta の中心人物であるギタリスト、Omar Rodriguez Lopez のソロアルバムがリリースされた。

Calibration

タイトルは、Caliburation。これが、また複雑さのましたスゴイ作品。特に、Mars Volta では、インプロバイゼーションを中心とした複雑怪奇な演奏を見せつけているのだけれども、このソロアルバムでは、インプロバイゼーションではなくて、編集によって、複雑さを構築している。なので、いつにもまして賑やかなサウンド構成に、電子サウンドが入り交じって、途方もない複雑な世界が構築されている。

でも、ギターサウンド

ただ、そういったミックスによる要素が前面に出てきながらも、ギターの主張が強烈で、ギターサウンドであるベースには、変わりはない。だからこそ、増して個性的。

さらに懐かしく

それから、やはり、Omar のサウンドには、どこか70年代の色合いがあって、どこか70年代のジャズロックを思わせるような、独特のビンテージサウンドでもあったりする。

同居

というような、新しさと懐かしさの同居であったり、制御された物と感情に赴くままである物との同居であったりと、一見相反しそうな物が混然としているところに、Omar　のソロであるとか、The Mars Volta の凄さであったり、良さであったり、一方で掴み所の無さがあったりで、溜まらない。で、その良さをまともに感じる事が出来るのがこの作品。

一筋縄ではいかない

一筋縄ではいかない、他では聴く事の出来ないサウンドに触れてみたいというタイプには、このアルバムは激しくお勧めです。

Rogi073.Diary 2.0