ゆるい家族の絆 ダージリン急行



ウェス・アンダーソン

ザ・ロイヤル・テネンバウムズなどでコメディータッチに、見事に人間関係を描く、ウェス・アンダーソン監督の最新作、ダージリン急行をみてみた。シャンテ・シネにて。


ゆるさ

3人の兄弟が、インドにて、ダージリン急行に乗り込む。長男の招集によって、父親の葬儀に来なかった母親のもとへと向かう。
それほど仲の良くない兄弟が、同じ列車に乗って。お互いに疑いながらの旅。それぞれに、ちょっとした人間関係の問題を抱えながら、まぁ、何らかの問題を抱えているのは、誰でも同じ。
そして、けんかをして、列車から降ろされて、そして、母親の元へたどり着くのだけれども、翌朝、母親はどこかへ行ってしまう。
どこか、間の抜けた3人兄弟の、そのゆるさが、全体に心地よい軽さで包んでいるのだけれども、少し感動的。


あきらめ

そして、最後は、どこか仲直りする3人。しかし、それは、お互いがわかり合ったと言うよりも、お互いをわかり合うことは無いと言うことを認めたと捉えるべきのようにも思う。父親のトランクを捨てて、母親と再度会う可能性も見いだせず。それぞれが、それぞれの生活へ帰って行く。感動的な家族愛といよりも、家族愛ですら、そんな物に過ぎないというところが、しかし、それこそが愛かもしれないという、いや、一体何を書いているのだろうか。いずれにせよ、この別離が、痛々しく、ほほえましく、ゆるい。
この微妙な感覚は、かなりいいところをついていると思う。

関連リンク:
THE DARJEELING LIMITED
シャンテ シネ Website
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