シュールレアリストとして知られる Max Ernst の展示を見た



愛知県美術館

たまたま、愛知に来る予定があって、そんなわけで、ついでなので、愛知県美術館にて開催されている 「マックス・エルンスト―フィギュアxスケープ」と題された展示を見てきた。


Max Ernst

マックス・エルンスト は、シュールレアリスムの画家として知られる作家。ただし、今回の展示では、シュールレアリストという側面かれではなく、フィギュアとスケープという側面から、この作家をとらえなおすという展示を行っている。


形態と風景

このフィギュアとスケープを無理やり日本語にすると、形態と風景という感じだろうか。個別の要素についてその特徴をとらえる描くのが、フィギュアになり、全体の様子をどうとらえ描くかが、スケープ。そうすると、ミクロ的視点とマクロ的視点というふうに分け隔てることができるということでもあるだろう。


展示作品

実際に展示作品は、詳細にまで描きこまれている作品から、おおざっぱに全体をとらえるような作品。簡素化された作品から、抽象化された作品とシュールレアリストという側面からのみではとらえきれないタイプの多くの作品を展示していた。


面白味

そのことによって、見事に Max Ernst の魅力を拡張することに成功した展示になっていると感じた。
もともと、描くという行為においては、対象をいかに抽象化するのかということと、それをもとに全体をいかに構成するのかという課題があり、そこには常に矛盾がはらむがゆえにそれらをどうバランスさせるかということが非常に重要である。ここにフィギュアとスケープとしてフォーカスを当てたそれは、描くということの永遠の課題に対する言及でもあるとともに、そこに真摯に立ち向かった作家の姿が浮かび上がる展示となっている。


多様性

また、私自身は、知らなかったのだが、この展示では、多くの挿絵作品が展示されるなど言及されていた。こういった、文章と絵画とのコラボレーションというのは、シュールレアリスムの中では多く行われていたと思うのだけれども、これほど多くの作品に、Max Ernst が作品を提供しており、挿絵というレベルのみならず、ストーリーについても活躍していたということは新たな発見であった。
チャンスがあれば、そういった作品についても、今後鑑賞する機会を作りたいとかんじた。


おすすめ

ということで、場所が愛知県というところはあるのでなんですが、もし機会があれば、訪れてみることをお勧めします。


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